フランス語の本、Une clochette sans battant
5部作の中の第4部Niréを読みました。
Aki Shimazaki さんの本は
仏語勉強中の方にも読みやすいと思います。
短めの小説なので辞書片手にでも
読み進めることができます。
しかも日本人が主人公なので
情景が浮かびやすい。
フランス語勉強中だと
フランス語の本を読んでみたいという人も多いと思います。
子供向けの本だとそれほど楽しめない方には
すごくおすすめです。
今回はAnzuやKyokoの弟Nobikiのお話。
シリーズ第3部まで読んでいるとわかりますが
Nobukiの出生には秘密がありました。
ある日Nobikiが
アルツハイマーの母が書いた日記を見つけます。
なぜNobukiの家の引き出しに
隠されているかのように仕舞ってあったのか?
出征の秘密が書かれた日記を読んで
父や姉に伝えるのか?
もし40代になってから
実は父親が実父ではないと知ったら?
義父兄弟だと知ったら?
家族に伝えるでしょうか?
私だったら伝えないかもしれません。
今まで家族として育ち
いい関係を築いてきたなら
わざわざ知らせて関係をギクシャクさせたくないかも。
知ったとしても関係は変わらないと思いますが。
家族って血の繋がりだけじゃないって前から思っていました。
Kyokoが残した娘が
産みの母Kyokoと育ての母Anzu
母親は二人いて幸せと言っていて
小さい頃から事実を知っていても
大人になってから知っても
家族という関係は変わらないこともあるんだろうなと思いました。
第5部はまだ出版されていないと思うのですが
島崎さんの小説は
毎年1冊出版されているみたいなので
今年出版されるのかなと思うと楽しみです。
主人公Nobukiは二人の娘と妊娠中の妻と暮らしています。ある日アルツハイマーで老人ホームで暮らす母の日記がNobikiの家で見つかりました。日記にはアルツハイマーになってから、忘れては行けないことや伝えたいこと、日常の生活などが書かれていました。そこでNobukiは出生の秘密を知ることに…。
Une clochette sans battant (五部作) Aki Shimazaki 著
2019年 Suzuran (鈴蘭)
2021年 Sémi
2022年 No-no-yuri
2023年 Niré
オーディオブックもありました。